再結晶SiC(R-SiC)
再結晶SiCは、結合材を使わずSiC粒子を高温で再結晶させた高純度セラミックスです。バインダー由来の不純物が少なく、真空・高温環境で安定。半導体・熱処理・真空装置の冶具材として採用が進んでいます。
特長
- 高温強度・耐熱衝撃:急熱急冷に強く、長時間の高温運転でも寸法安定。
- クリーン&低アウトガス:高純度で汚染源になりにくく、真空プロセスに最適。
- 耐食・耐摩耗:酸化雰囲気や各種プロセスガス下で劣化しにくい。
- 大形・薄肉も対応:再結晶特有の微細気孔により軽量で反りを抑制。
- 後加工が可能:研削・穴あけ・スリット・面精度仕上げなど図面どおりに製作。
用途例
拡散サセプタ/ボート・トレー(焼成冶具)/ウェハ搬送治具/ノズル・ルツボ/炉内ライナー・治具スペーサ/PVD・CVD周辺部品 ほか
他材との比較(要点)
- アルミナ:高温での熱衝撃はR-SiCが有利。
- 反応焼結SiC(RB-SiC):R-SiCは遊離Siが少なく高温の化学安定性に優れる。
- 黒鉛:軽量だが粉落ち・昇華の懸念。R-SiCはクリーン性が高い。
仕様・加工レンジ(目安)
板・リング・中空体など多形状に対応。面粗さ指定(Ra)、平面度、直角度、公差H7相当の穴加工など図面ベースで製作します。1個試作から量産までご相談ください。
品質・対応
材質証明/寸法検査成績/RoHS・REACH対応可。設計段階での材質選定・肉厚最適化、既存冶具の代替提案も行います。
よくあるご質問
Q. 薄肉や大形でも反りは大丈夫?
A. 初期設計でリブ配置・肉厚分布を最適化し、再結晶SiCの寸法安定性を活かして抑制します。
Q. 表面改質はできますか?
A. 研削・ラップで低Ra仕上げが可能。用途によりSiC系コートの提案も行います。
お問い合わせ
図面(STEP/PDF)または使用条件(温度・雰囲気・サイズ)をお知らせください。最適な再結晶SiC冶具・部品をご提案します。


